コラム — モヤンの中の人の連載 #試験対策#マインド

「協議会か、JCDAか」で眠れない夜の、ジェラット — 決めきれないまま、一歩を踏み出していい

比較サイトを何度も見返して、それでも決まらない。実はその迷いには、ちゃんと理論に名前がついています。

更新日: 2026年7月28日

モヤン(黄色い帽子をかぶった雲。学び直し中の相棒) モヤン

キャリ協にしようか、JCDAにしようか……もう何日も比較サイトを見比べてるのに、ぜんぜん決まらないの。おまけに論述のことを考えると、どっちを選んでも怖くて、結局まだ動けてない。

サニー先生(丸眼鏡のレモンイエローの太陽) サニー先生

その堂々巡り、ちゃんと理論に名前があるよ。ジェラットの『積極的不確実性』——答えが出そろうのを待たずに、迷ったまま前に進む方法を教えてくれる意思決定理論なんだ。

「どっちも不安」は、実はもう答えが出ている

協議会かJCDAか。この2つで迷う人は、想像以上に多いです。でも、実際の数字を並べてみると、学科試験は共通問題なのでほぼ差がありません。実技(論述・面接)の合格率も、回によって上下しながらどちらも60%台なかばで推移していて、「こっちの団体の方が受かりやすい」と言い切れる差はほとんど出ていません。

つまり、「協議会かJCDAか」を突き詰めて比較しても、そもそも比較できるほどの差が存在しないのです。そして、論述が怖いと感じるその気持ちは、団体を変えたところで消えません。なぜなら怖さの正体は団体の違いではなく、論述という実技そのものの難しさだから。ここを比べ続けている限り、いつまでも「決められない」は終わりません。

ジェラットの『積極的不確実性』

キャリアの意思決定理論家ジェラットは、もともと「情報を集めて、論理的に比較して、正しい答えを選ぶ」という合理的な意思決定モデルを提唱した人でした。ところが後年、彼は考えを大きく変えます。将来はそもそも変化し続けるもので、どれだけ情報を集めても「完璧に正しい選択」なんて最初から存在しない、と。

そこで生まれたのが「積極的不確実性(Positive Uncertainty)」という考え方です。不確実さを、不安の種としてではなく、まだ何にでもなれる可能性の余地として前向きに受け止める。論理だけでなく直感も使いながら、「今ある情報で、えいやと決めて、進みながら軌道修正する」姿勢のことです。

これは「いい加減に決めろ」という話ではありません。むしろ逆で、情報がすべて出そろう日は永遠に来ないと知ったうえで、それでも自分の足で歩き出すための、れっきとした意思決定の技術です。

決めた後にやることの方が、ずっと大事

協議会かJCDAか、その一点にどれだけ時間をかけても、論述の怖さそのものは1ミリも減りません。合否を分けるのは、どちらの団体を選ぶかではなく、決めた後にどれだけ論述の練習を積めるかです。迷っている時間を1週間削れば、そのぶん論述の練習に1週間使えます。

だから、今日この場で「もう迷わない」と決めてしまってかまいません。どちらに丸をつけても、この先やることは同じ——論述に向き合う練習を始めることです。

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