心は天気。晴れの日も、雨の日も。
その空をじっと見つめ、よりそう。
今日は、モヤンの「選べない」から始まります。
このお話は、学説と史実にもとづく創作の会話です。
試験で使う正式な表現は、各用語の「試験のことば」で確認してね。
おべんとうの時間 1
3つの問いから、はじめよう。
⚓シャインさんやあ、モヤン。お弁当のおかず、どれから食べるか決めた? ……ふふ。今日はまず、きみに3つ聞かせてほしい。

モヤンうちのお母さんが、転職で迷ってるんだ。お給料で選ぶの? 好きかどうかで選ぶの? 何で選んだらいいのか、わからないよ。
⚓シャインさんいい迷いだね。わたしはいつも、この3つを問いかける。①自分は何が得意か(能力)。②自分は本当は何がしたいか(欲求)。③何をしていることに意味や価値を感じるか(価値観)。この3つが重なるところに、その人の がある。

サニー先生アンカーは、船の錨(いかり)のこと。波で船が流されても、錨をおろした場所からは離れない。キャリアで迷ったときに「ここだけは手放せない」という、心の錨だね。

モヤンそっか……! お母さんの錨がどこにあるか、3つの問いで探せばいいんだ!
気になる言葉を見つけたら、押してみよう。
おべんとうの時間 2
錨には、8つの種類がある。

モヤン錨って、みんな同じなの?
⚓シャインさんいや、8つの種類が見つかっている。専門・職種別の能力、全般管理、自律と独立、保障と安定、起業家的創造性、奉仕・社会貢献、純粋な挑戦、そして生活様式——ワークライフバランスを大事にする錨だね。

サニー先生「家族との時間を大切にしながら働きたい」というのは、8つのうちの「生活様式」の錨。どれが上等ということはなくて、人それぞれ違っていいんだよ。
⚓シャインさんそれからね、組織の中の動き方にも3つの方向がある。上にのぼる、横の部署へ動く、中心(信頼される中核)へ近づく。わたしはこれを円すいの形で表した。 と呼ばれているよ。

モヤン出世だけが「進む」じゃないんだね。真ん中に近づくのも、進むなんだ!
気になる言葉を見つけたら、押してみよう。
おべんとうの時間 3
錨は、経験の海の中で見つかる。

モヤンぼくも今すぐ、自分の錨を決めたほうがいい?
⚓シャインさんあわてなくていい。錨はね、実際に働いて、うまくいったり失敗したりする経験を重ねる中で、だんだんはっきりしてくるものなんだ。そして一度見つかると、簡単には変わらない。

サニー先生だから、これから経験を積むモヤンやお母さんが「まだはっきりしない」のは、こまったことじゃなくて、自然なことなんだね。

モヤン錨は、探しに行くものじゃなくて、経験の中で見つかっていくもの……。なんだか、安心したよ。
おかわりの時間
シャインさんの、おかわりばなし
シャインさん(1928〜2023)は、アメリカのMITという大学の先生でした。キャリア・アンカーは、自分の教え子たちを卒業後もおよそ10年にわたって追いかけてインタビューを続け、「仕事や会社が変わっても、この人たちの中に変わらない軸がある」と気づいたことから生まれました。組織文化(会社の空気や価値観)の研究でも世界的に有名で、「組織文化」という考え方を広めた人でもあります。
参考: 理論家解説記事。追跡研究の年数・人数などの数値は一次資料で最終確認のうえ更新予定。
お弁当のあとの遊び
ことばのタネを、ひろって帰ろう。
5問中、好きなところまでで大丈夫。分からなかった問題は、復習バスケットが預かります。
わたしの復習バスケット
雨のしずくも、持って帰ろう。
まだ問題は入っていません。
バスケットの中身は、この端末の中だけに保存されます。
きょうのお見送り
⚓シャインさんきみの錨は、きみの経験の海の中にある。また、お弁当を食べにおいで。
つぎの先生と、ランチする →
お弁当のお話は、これからひとりずつ増えていくよ。